Jun 5, 2011

Sake Journey - Sake Shin / Sake 芯


I and my ex-colleague at Hasegawasaketen went on the short trip.
This is Kenritsudaigaku station. on Keikyu Honsen like. one and half hour away from Shinjuku.
Yokosuka-city, in Kanagawa prefecture.

はせがわ酒店時代の先輩愛さんと、小旅行にやってきました。
ここは、新宿から一時間半の、京急本線の県立大学駅。
神奈川県横須賀市です。



Passing through historical vegetable shops and the residential roads that Doraemon could live...

こんな歴史を感じる八百屋さんや、
どらえもんの住むような閑静な住宅街を進むと…


Here it is Sake Shin!
We almost walked passed it.
There is a big -5 degree fridge next to the house.

SAKE芯に到着!
ふと通り過ぎてしまうような店構え。
お家の横に大きな−5度の冷蔵庫があります。


This is very unique face to face Sake store,
that let you sit down on the sofa relaxed in their "tasting room" at  the owner Mr. Matsuo's house,
and taste the his carefully selected collection of sake one by one.

そう、ここはとっても珍しい、対面式の日本酒専門店さん。
ご自宅にあるこの試飲部屋にゆっくりと腰掛けて、
店主の松尾さんお薦めのお酒を唎きながら
品定めをしていくというスタイルです。



This fantastic Sake spit bucket.
Handmade by Mr. Matsuo.

こんな素敵な「はき」(試飲時に口に含んだ日本酒を出す器)。
松尾さんの手作りだそう。


左から:登水 美山錦 純米吟醸(長野)
風の森 純米 秋津穂 しぼり華、風の森 純米 雄町22BY(奈良)、
若駒 純米雄町 無加圧採り 無濾過生原酒(栃木)。
全て生酒です。

登水は今回初めて唎いた銘柄。一口目、まだ固く若いお酒という印象なのですが、
その下に隠れた旨味や果実感が時間や温度の変化でどう変化するかが
非常に気になりました。愛さんは半年程お家で熟成させてみると購入しました。

風の森は変わらず王道。一般米でお酒を醸す天才と思います。
秋津穂はこのクオリティで四合瓶998円!驚きのコストパフォーマンス。

若駒は、風の森で修行をされた27歳の柏瀬 幸裕さんが蔵に戻って二年目の作。
噂には聞いていましたが、素晴らしいです。
洋梨や白いお花、柑橘を思わせる爽やかで繊細なフルーツ味と、
クリーミーで膨らみのあるボディ。風の森に通じるフレッシュさがありながらも、
ほっとさせてくれる優しい味わいに惚れました。
日本酒ビギナーの両親の為に、風の森秋津穂と、若駒を購入。


お次は、栃木の仙禽(せんきん)三本攻め。
右から、雄町55、山廃 亀の尾80、山廃 愛山80
「雄町55は白ワイン、亀の尾80は赤ワインです」と松尾さんに言われ
口に含んでびっくり!!!!!正にアナザーワールド。
雄町55はオレンジやレモンに似た酸っぱさと、
普段の仙禽さんには無い軽快な口当たり。
日本酒度-7~-10とかなり糖度は高めですが、酸とのバランスか全く甘く感じません。

亀の尾80は、黒すぐりの様な濃厚な完熟感と
木桶造りから来るのか最後にしっかり残るタンニン臭さ。
肉が欲しくなる。豚や鶏では無くて牛の肉!
ワインソムリエの仲間にブラインドティスティングさせたら、
きっと日本酒と思わないのでは、と思う二本でした。是非、ロンドンに持ち帰りたい。

愛山80は、上記二つの後だったからかインパクトは弱かったのですが、
愛山のジューシーさと山廃のコクで間違いない一本と思います。

「酸度プラス&日本酒度マイナス」が仙禽さんの鉄則ルール。
現代の日本の食生活に合った日本酒のためのキーワードとも言えるかもしれません。



松尾さんは、エキセントリックなお酒の品揃えからは想像できない、
穏やかで静かで、優しいお方。
そして本当に、なによりも日本酒を愛されている方。
滔々と、そして丁寧に蔵元やお酒に関する素晴らしいご見識を語られるので、
思わず聞き入ってしまいます。


こちらは豊賀 特別純米 ひとごこち 直汲み(長野)。
女性杜氏の方が、家族4人でつくっていらっしゃるお酒だそうです。
ラベルの顔とは打って変わって、非常に女性らしい、艶っぽいまろやかな味わいでした。
カプ酸が出やすい酵母から来る苦みと渋みが、食事を引き締めてくれそう。


川中島 幻舞 純米吟醸 しぼりたて生(長野)
こちらも長野県の女性杜氏第1号による、カプロン酸たっぷりのフレッシュメロン。


Mrs. Matsuo gave us nice sweets after tasting, 
Warabi mochi with apple sauce. the flavor of early summer.

試飲後、松尾さんの素敵なご夫人から差し入れも。
わらび餅の林檎ソースがけです。初夏の味。


「次世代の酒屋」という評判通り、本当にびっくり続きの試飲会でした。
松尾さんは、23年酒の会をやり続けていたと言う程の日本酒好き。
その中で、これこそはという新感覚、現代的な日本酒を集め、
サラリーマンを定年退職された後、昨年の一月にSAKE芯さんを開業されました。

先日、新政の祐輔さんが「自分の蔵のお酒に合う料理を聞かれて、
『鮎の天ぷら』と書いたのだけれど、鮎の天ぷらなんてもう何年も食べていない」
とお話されていたことを思い出しました。
今回、SAKE芯さんに伺って、私自身が日々いかに日本酒を追求するあまり、
「日本酒を飲む」ために食を選んでいたか、それがいかに現代の一般的な食でないかと
気づく、目が覚める様な経験となりました。

だからこそ、現代の日本、そして世界の食卓に合った日本酒を探求し、
対話形式でお客様に提供する松尾さんのご活動は非常に的を得ていて、
とても意義のあることだと思います。
東京から少し距離がありますが、それを越えてでも行く甲斐のあるお店です。
是非、皆様お立ち寄りを!

この日のことを店主の松尾さんがSAKE芯のブログにて載せてくださいました。
松尾さん、本当にお世話になりました!また伺います!


SAKE芯
住所:神奈川県横須賀市深田台93
最寄り駅:京急本線 県立大学駅

営業:13:00~18:00
休業:毎水曜日・第1第3火曜日定休日
電話:046-827-2131
email  sakesin@sake-sin.com
※行かれる際は、電話またはメールでの事前連絡をお薦めします

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